電気主任技術者試験(電験)|難易度や問題内容を詳しく紹介します

2023年01月25日

「電気主任技術者(資格)」は、電気を扱う業界で仕事をするのであればいつかは手にしたい資格だといえます。

今回はこの電気主任技術者の試験である「電気主任技術者試験」について取り上げ、その難易度や問題形式、そして試験のスケジュールなどについて解説していきます。

※本記事は令和4年12月15日にライティングしています。2020年以降新型コロナウイルス(COVID-19)が世界的に流行しているため、試験日程を含め情報が変更になる可能性があります。試験を受ける場合は事前に最新の情報にアクセスをし、また電気主任技術者試験を取り扱う一般財団法人電気技術者試験センターからの通達に注視してください※

1.電気主任技術者試験の概要

まずはおさらいがてら、「電気主任技術者とは何か」についてと、「よく耳にする『電験』とは何か」について簡単に解説していきます。

1.1電気主任技術者の業務

電気主任技術者とは、「事業用の電気工作物の、維持・運用に携わり、またその保安を行える資格を持つ者」のことです。

電気主任技術者として働くためには、「電気主任技術者試験」に合格して、その資格を取得しなければなりません。

電気主任技術者資格は国家資格のひとつであり、電気を扱う業務に携わる人にとっては非常に大きな意味を持つ資格でもあります。

1.2「電験」という略称

電気主任技術者試験は、しばしば「電験」と略されます。

電気主任技術者試験には3段階があります。1種(一種)・2種(二種)・3種(三種)の3つであり、1種(一種)は2種(二種)の、2種(二種)は3種(三種)の完全上位資格です。

今後は特記すべき理由がない限り、「電気主任技術者」は「電験」とし、それぞれの段階は「1種」「2種」「3種」と記していきます(例:「電験1種」)。

2.資格の分類

電験は3段階あるため、それぞれで内容と内容が異なります。

ここではそれについて解説していきます。

なお、難易度の違いなどの詳細は以下の記事もご参照ください。

2.1 電験3種、電験2種、電験1種の違い

電験の段階による違いは、「取り扱える電圧の違い」で分けられています。

第3種の場合は電圧が5万ボルト未満までの事業用電気工作物のみを取り扱えます(※出力5000キロワット以上の発電所は除外)。

第2種の場合は電圧が17万ボルト未満までの事業用電気工作物を扱えます。

もっとも上位の資格である電験1種に合格した場合、すべての事業用電気工作物を扱えます。

このことからわかるように、電験においては1種がもっとも上位の資格です。ただし電験の場合は受験資格のなかには「上位資格を受けるためには、下位資格を持っていなければならない」という縛りはありません。そのため理屈上は、電験2種や電験3種の資格を持たない状態で電験1種に挑戦し、資格を得ることも可能です。

2.2 電験3種、電験2種、電験1種の難易度・合格率

合格率についても見ていきましょう。

年によって多少の違いやばらつきはありますが、ここでは令和2年の合格率を取り上げることとします。パーセンテージに関しては、小数点第2位以下は四捨五入とします。

なお詳しくは後述しますが、電験3種は1次試験のみで、電験1種と電験2種は1次試験と2次試験があります。また電験3種及び電験1種と2種の1次試験には科目合格もあります。

第3種……受験者39010人、うち合格者は3836人、科目合格者は11686人(合格率9.8パーセント、科目合格率は30パーセント)。

第2種……1次試験の受験者6235人、うち合格者は1695人で科目合格者は3050人(合格率27.2パーセント、科目合格率は48.9パーセント)。2次試験の受験者2512人、うち合格者は701人(合格率27.9パーセント)。

第1種……1試験の受験者1508人、うち合格者は759人で科目合格者は638人(合格率50.3パーセント、科目合格率は42.3パーセント)。2次試験の受験者は933人、うち合格者は134人(合格率は14.4パーセント)。

※ただし第1種の1次試験の合格率は平成9年~令和元年まではおおよそ20~30パーセント程度で推移しており、50パーセントを超えたのは24年間で令和2年度のただ1回のみ

一般財団法人電気技術者試験センター「第一種電気主任技術者試験」

https://www.shiken.or.jp/situation/s-chief01.html

一般財団法人電気技術者試験センター「第二種電気主任技術者試験」

https://www.shiken.or.jp/situation/s-chief02.html

一般財団法人電気技術者試験センター「第三種電気主任技術者試験」

https://www.shiken.or.jp/situation/s-chief03.html

3. 電気主任技術者試験の情報

電験の試験の、「試験日」「試験会場」「試験科目と問題形式」などについて解説していきます。

※上述したように、現在は新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により、試験日の変更・試験自体の中止などの可能性もあります。実際に試験を受ける際は、必ず直近の情報を得るようにし、また一般財団法人電気主任技術者試験センターの通知を見るようにしてください。

3.1 試験概要

令和5年の試験実施日と申し込み期間は以下の通りです。

電験1種は筆記試験と技能試験が行われます。令和5年度に実施する第一種電気工事士試験及び第二種電気工事士試験から、これまでの筆記方式(問題用紙とマークシートを用いて行う試験方式)に加えて、パソコンを用いて行うCBT方式(Computer Based Testing)を導入します。CBT方式でも出題形式は、これまでと同様です。※技能試験については変更ありません。 試験 実施日は学科試験のCBT方式※1は8月24日(木)~9月10日(日)、筆記方式※2は10月1日(日) 、技能試験は12月10日(日)に実施します。

電験2種も筆記試験と技能試験が行われ、今回から電験1種と同様にCBT方式の受講が可能になりました。また、電験2種は上期と下期の2回で開催されます。上期の試験日程は、CBT方式が4月24日(月) ~5月11日(木)、筆記方式は5月28日(日)、技能試験※3は7月22日(土)または7月23日に実施。下期試験日は、CBT方式が9月25日(月)~10月12日(木)、筆記方式は10月29日(日)、技能試験※3は12月23日(土)または12月24日(日)に実施ます。

学科試験は、CBT方式又は筆記方式でのいずれかの受験となります。 CBT方式の試験を欠席した場合、筆記方式の試験は受験できません。

※1
CBT方式 : 所定の期間内に受験場所、試験時間を選択することが可能です。
※2
筆記方式 : 一部の会場を除き、午前・午後の2回に分けて実施します。
受験者は、午前・午後の選択をすることはできませんのでご了承ください。
※3
第二種電気工事士技能試験 第二種電気工事士技能試験は47都道府県に試験地を設け、各試験地で土曜日又は日曜日に実施します。

電験3種も令和5年度から『第三種電気主任技術者試験』は『CBT方式』でも受験が可能になりました。電験3種も上期と下期の2回で開催されます。上期試験日は、CBT方式※1 が7月6日(木) ~7月30日(日) 、筆記方式※2は8月20日(日) に実施。下期試験日は、CBT方式が令和6年 2月1日(木) ~2月25日(日) 、筆記方式は令和6年3月24日(日)に実施します。

受験の申し込み期間は、各種別で異なります。電験1種は6月19日(月) ~ 7月6日(木) 。電験2種上期は、3月20日(月) ~ 4月6日(木) 、下期は8月21日(月) ~ 9月7日(木)。電験3種上期は、5月15日(月) ~ 6月1日(木) 、下期は11月13日(月) ~ 11月30日(木) になります。申し込み期間が比較的短いので注意してください。

第三種電気主任技術者試験は、CBT方式又は筆記方式でのいずれかの受験となります。 CBT方式の試験を欠席した場合、筆記方式の試験は受験できません。

※1
CBT方式 : 所定の期間内に試験会場、試験日時を選択することが可能です。
科目毎に別日で受験することが可能です。
※2
筆記方式 : 所定の期日、会場にて開催する、従来の一次試験と同様に行われる試験です。

試験の場所は、毎年いくつかのなかから選ばれることになります。申し込み時に「試験地」までは選択できますが、試験会場については受験票に指定された会場になります。試験会場の変更はできません。

学科試験は、CBT方式または筆記方式のいずれかの受験になります。CBT方式の試験を欠席した場合、筆記方式の試験は受験できません。

電験3種の試験科目と問題形式

一次試験のみで、マークシート形式です。

科目は、

・理論

・電力

・機械

・法規

の4科目です。

電験2種の試験科目と問題形式

一次試験と二次試験があります。一次試験はマークシート形式で、

・理論

・電力

・機械

・法規

の4科目です。

2次試験は記述式で、

・電力・管理

・機械・制御

の2科目です。

電験1種の試験科目と問題形式

一次試験と二次試験があります。一次試験はマークシート形式で、

・理論

・電力

・機械

・法規

の4科目です。

2次試験は記述式で、

・電力・管理

・機械・制御

の2科目です。

4.試験のスケジュール

上記ではごく簡単に「試験日」について取り上げましたが、ここではより細かく、それぞれのスケジュールと流れについて解説していきます。

4.1 電験3種のスケジュール

1.試験の申し込みを行う

2.CBT方式は7月6日(木) ~7月30日(日) 、筆記方式は8月20日(日)に、試験会場にて試験を受ける(電験3種の場合は1次試験のみ)

3.試験合格(4科目すべて合格)あるいは科目合格の連絡を受ける

4.4科目すべてに合格したものは、経済産業大臣に対し、免状の交付申請を行う

5.第3種電気主任技術者となる

※科目合格の有効期限は翌々年まで。

4.2 電験2種のスケジュール

1.試験の申し込みを行う

2.上期または下期に試験を受ける。上期試験日はCBT方式が4月24日(月) ~5月11日(木)、筆記方式は5月28日(日)、技能試験は7月22日(土)または7月23日に。下期試験日は、CBT方式が9月25日(月)~10月12日(木)、筆記方式は10月29日(日)、技能試験は12月23日(土)または12月24日(日)に、試験会場にて試験を受ける

3.試験合格(4科目すべて合格)あるいは科目合格の連絡を受ける
※過去3年間の間に4科目すべてに合格した者のみ、2次試験の受験資格が得られる

4.11月12日(日) に、2次試験を受ける

5.2次試験の合格の連絡を受ける

6.経済産業大臣に対し、免状の交付申請を行う

7.第2種電気主任技術者となる

※科目合格の有効期限は翌々年まで。また、1次試験に合格して、かつ2次試験に不合格だった者は、翌年の1次試験を免除される

4.3 電験1種のスケジュール

1.試験の申し込みを行う

2.CBT方式は8月24日(木)~9月10日(日)、筆記方式は10月 1日(日) 、技能試験は12月10日(日)に、試験会場にて試験を受ける

3.試験合格(4科目すべて合格)あるいは科目合格の連絡を受ける
※過去3年間の間に4科目すべてに合格した者のみ、2次試験の受験資格が得られる

4.11月12日(日) に、2次試験を受ける

5.2次試験の合格の連絡を受ける

6.経済産業大臣に対し、免状の交付申請を行う

7.第1種電気主任技術者となる

※科目合格の有効期限は翌々年まで。また、1次試験に合格した者のみが2次試験の受験資格を得られる。1次試験に合格して、かつ2次試験に不合格だった者は、翌年の1次試験を免除される

電気主任技術者試験は、1種・2種と3種では、試験の回数や日程が異なります。

このあたりを踏まえて試験に挑戦してください。

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