零相変流器

れいそうへんりゅうき

 

零相変流器は、地絡電流(高圧ケーブルや高圧機器が経年劣化・損傷を起こすことで引き起こす地絡事故(漏電)の際に流れる電流)を検出して地絡継電器に電流を送る装置のことで、ZCT(Zero-phase Current Transformer)とも呼ばれます。

零相変流器では、1相分だけでなく3相分の電線を一括して変流器に通します。地絡事故が生じていない場合は三相分のバランスが取れており、零相変流器の二次側に電流は流れません。ただし、一線地絡事故(3本のうちの1本が大地と接触する地絡事故)が起きた場合、三相分のバランスが崩れて零相変流器の二次側に流れます。二次側に流れた電流を地絡継電器が検知し、回路の切り離しが行われるというわけです。

また、零相変流器と零相電圧検出装置をセットで活用し、零相電流と零相電圧の両方を検出する継電器は地絡方向継電器(DGR)と呼ばれます。零相変流器や地絡継電器とあわせて聞くことの多い電気機器なので、違いを把握しておくとよいでしょう。

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