地絡継電器

ちらくけいでんき

 

地絡継電器はその名の通り、地絡事故(漏電など電気が大地に流れる事故)が生じた際に回路を保護するための継電器です。高圧ケーブルや高圧機器が経年劣化・損傷を起こすことで地絡事故が生じます。

地絡事故は短絡事故と同様、早く検知して回路を切り離さなければ、大規模な波及事故(広範囲に長時間の停電事故を引き起こすこと)につながる可能性があります。漏電状態を放置することで、電気火災や人体の感電事故を引き起こす恐れもあるため大変危険です。

また、地絡継電器と似た種類の継電器に地絡方向継電器(DGR)があります。地絡電流の大きさのみを検知する地絡継電器と比較して、地絡電流の方向性まで検知できるのが地絡方向継電器の特徴です。地絡電流の大きさ・電圧の位相まで検出し、地絡継電器で起こりうる高圧ケーブルが長い際の誤作動を防止しています。

地絡継電器が設置される際、セットで零相変流器が設置されます。地絡方向継電器の場合は、零相変流器と零相電圧検出装置をセットで活用して零相電流・零相電圧の両方を検出することで、構内で生じた事故かを判別する仕組みです。

 

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