誘電損

ゆうでんそん

 

誘電損は、伝送損失の中の1つです。誘電体に交流の電気を加えた際、誘電体の内部でエネルギーの一部が熱となって失われる現象のことで「誘電体損失」とも呼ばれます。

誘電損は、与える交流電気の周波数に比例して大きくなるのが特徴です。誘電率が大きくなると、損失が大きくなるため信号が失われやすくなります。

例えばプリント基板回路の場合、信号線路に交流の電流が流れると誘電体の交流電場が加わります。誘電率に伴って信号のエネルギーの一部が誘電損として熱になって失われ、信号エネルギーが減衰するというわけです。

このほか、伝送損失には導体損失・散乱損失があります。違いは、以下の通りです。

・導体損失:基板上の信号線路として用いられる抵抗・表皮効果によって、エネルギーの一部が導体内部で熱になって失われる現象
・散乱損失:導体の表面・界面部分で電気信号が散乱し、熱として失われる現象

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