電気主任技術者の年収は区分によって変わります。電験三種であれば、400万円〜450万円が年収の相場です。
この記事では、電気主任技術者の年収相場を詳しく解説します。電気主任技術者のメリットや年収アップを目指す方法についてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
1. 電気主任技術者の各資格別年収
はじめに、電気主任技術者の年収相場についてご紹介します。電験三種から電験一種までの年収相場を把握して、将来設計の組み立てに役立てましょう。
1.1 電験三種の年収
電験三種の年収相場は、約400〜450万円です。日本人の平均年収は458万円(国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」より1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与)であるため、電験三種は平均と近い年収を狙えることがわかります。
また、電験三種は電気関連資格のなかでも難易度が高い部類に入りますが、電気主任技術者試験のなかではもっとも取得しやすい資格です。電気主任技術者を目指す方は、まず電験三種の取得を目指すのがよいでしょう。
1.2. 電験二種の年収
電験二種の年収相場は、約400〜700万円です。電験三種と比較すると高い年収を狙えることがわかります。
電験二種は電験三種の上位に位置する資格で、取り扱える電圧の幅が広がります。就職先の企業や現場経験年数などによって700万円以上の年収も狙えるでしょう。
日本人の平均年収の458万円も十分に超える収入が見込めるため、電気主任技術者としてさらなるレベルアップを目指したい方におすすめといえます。
1.3. 電験一種の年収
電験一種の年収相場は、約550〜800万円です。電気主任技術者試験のなかで最上位に位置する資格だけあって、電験二種・電験三種と比較して年収相場は高くなります。
電験一種になると、すべての電圧の事業用電気工作物を取り扱えます。電験三種・電験二種と違って電圧の制限がありません。
高レベルな電気主任技術者を目指す方や電気主任技術者として年収をアップさせたい方におすすめの資格といえるでしょう。
2. フリーランスで独立した場合の平均年収
もし、フリーランスとして独立した場合、働き方を選びながら電気主任技術者として従事できます。平均年収には個人差が生じますが、先ほどご紹介した年収は目指せるでしょう。
当協会では、電気主任技術者として独立する方に対してお仕事の紹介をおこなっておりますが、1,000万円以上の年収を目指せる傾向です。
将来的に独立を考える場合、どのくらいの平均年収を狙えるのか、自分が望む働き方は実現できるのかなどを踏まえたうえで目指しましょう。
3. 電気主任技術者のメリット
先ほど、電気主任技術者の年収相場について解説しました。年収をふまえたうえで、電気主任技術者を目指すメリットには何があるのでしょうか。
ここでは、電気主任技術者として従事する3つのメリットをご紹介します。
3.1 安定性
電気主任技術者のメリットとしてまず挙がるのが、仕事の安定性です。電験三種を取得することで従事できる電気設備の保守点検ですが、電気の需要が途絶えない限り仕事がなくなることはありません。
また、電気事業法にて「事業用電気工作物を設置する業者は、その工事・維持・運用に関する保安を監督させるために主任技術者を選任しなければならない」と義務付けられています。
仕事のなかで、人とのコミュニケーションや連携が必要なので、AI技術が普及しても生き残りやすい仕事といえるでしょう。
3.2. 未経験からでも資格をとれば始められる
電気主任技術者は、未経験者であっても資格を取得することで始められます。電験三種をはじめ、電験二種・電験一種まで取得していれば一定以上の付加価値がつくためです。
電気主任技術者の誰もが最初は未経験者からスタートします。資格取得で培った知識をもとに現場でさらに知識を深めて技術力も養うことで一人前の技術者に成長します。
特に、電気主任技術者は人手不足に陥りやすい仕事でもあるため、未経験者でも資格を取得していれば需要はあるといえるでしょう。
3.3 年齢制限がない
電験三種から電験一種まで年齢制限がありません。学歴や年齢を問わず、誰でも試験に挑戦できるのが特徴です。
ただし、電気主任技術者試験のなかで一番難易度の低い電験三種であっても、毎年の合格率は10%前後と低い傾向です。試験日まで計画的にスケジュールを立てて、過去問を中心に効率よく対策して合格する力を身につけましょう。
4. 電気主任技術者として年収アップする方法
電気主任技術者として年収を上げる方法は、以下の3つです。
- 実務経験を積む
- 上位資格を取得する
- 独立・開業する
ここでは、それぞれの方法について詳しく解説します。
4.1. 実務経験を積む
電験三種などの資格を取得したら実際の現場で実務経験を積みましょう。実務経験を積むことで、経験や技術力が養われ、技術者としての付加価値を高められます。
技術者としての付加価値を高められると、企業内でのキャリアアップを目指したり、好待遇の企業に転職できたりなど多くのメリットを得られます。
未経験者でも資格があれば就職先は見つけられますが、現場経験を有している技術者のほうが付加価値は高くなるため、積極的に現場で経験を積みましょう。
4.2. 上位資格の取得
電験三種の上位資格である電験二種・電験一種を取得することで年収アップを目指せます。上位資格を取得することで、年収の高い転職先を選べるだけでなく、技術者としての付加価値も高められるためです。
電験二種であれば電圧が17万ボルト未満の事業用電気工作物、電験一種であればすべての事業用電気工作物まで取り扱えます。電気主任技術者としての更なるレベルアップを目指したい方などにおすすめといえるでしょう。
4.3. 独立・開業をする
電気主任技術者としての経験を一定以上積んだ場合、独立・開業するのも1つの方法です。独立・開業して仕事を請け負えると、業績に併せて収入を伸ばせます。
ただし、独立・開業する場合は電気主任技術者としての知識だけでは成功できません。知識や技術力はもちろん、営業能力やコミュニケーション能力、マーケティング能力などが求められます。
また、独立・開業してすぐに年収1,000万円を目指せるわけでもありません。独立・開業を目指すのであれば、十分な資金や人脈、技術力などを有してからおこなうのがよいといえるでしょう。
5. 独立・開業をする際には、 JHK(日本電気設備保安協会)に登録を
電気主任技術者として独立・開業する際、JHK(日本電機設備保安協会)に登録をお考えください。当協会では、20代から60歳以上の幅広い年代の電気主任技術者が活躍できるようにサービスを提供しております。
独立・開業する際に課題となる案件の獲得をスムーズにおこなえるのが特徴です。自分で営業するのが苦手な方やサービスを受けて案件を獲得したい方におすすめです。
相談・お問い合わせは無料で受け付けておりますので、ぜひ利用をご検討ください。
JHKでは、関東圏及び、大阪府で積極採用しております。
6. まとめ
この記事では、電気主任技術者の年収相場について詳しく解説しました。年収の相場は、電験三種から電験一種で取得している資格や企業の規模などで異なります。
電験三種から電験一種までの年収の相場は、以下のとおりです。
- 電験三種:400〜450万円
- 電験二種:400〜700万円
- 電験一種:550〜800万円
電気主任技術者は、電気事業法によって選任が義務づけられているため、今後も需要が絶えない仕事です。実務経験を積んだり上位資格・関連資格を取得することで付加価値が高まり、さらなる年収アップも狙えるでしょう。
当協会では、全国の電気主任技術者に向けて幅広い年代の方が活躍するためのサービスを提供しておりますので、ぜひ利用をご検討ください。