電線のたるみ

でんせんのたるみ

 

電線のたるみに関する問題は、主に電験三種の法規で登場します。電柱間で接続される電線はたるみを持たせなければなりませんが、たるみが大きくしすぎると電線の短絡事故につながりやすくなります。逆にたるみを小さくして電線を強く張った場合、冬の着雪時などに過大な張力などが加わる可能性があります。

電線のたるみ(弛度)を求めるための計算式は以下の通りです。

D=wS²/8T(m)
※D:たるみ、w:電線1mあたりの荷重、S:径間、T:水平張力

また、電験三種では電線以外にも支線の問題も登場します。支線とは、各電線の引き留め箇所や電線の方向が変わる箇所で支持物(電柱)を支援するための金属線のことです。電気設備技術基準に定められている支線に関する規定の例として以下のものがあります。

・鉄塔は支線を用いて強度を分担させないこと
・支線の安全率は2.5以上であること(高圧架空送電線の支持物として木柱等を下記に施設する場合は安全率1.5以上)
ー電線路の直線部分でその両側の径間の差が大きい箇所
ー電線路中5°を超える水平角度をなす箇所
ー電線路中全架渉線を引き留める箇所
・支線をより線とした場合(素線は、3本以上合わせること、また素線は直径2mm以上及び引っ張り強さ0.69kN/mm2以上の金属線を用いること)

電線・支線に関する問題は法規で出題されやすいため、十分に対策しておきましょう。

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